仏説無量寿経の写経をしていたら,「我建超世願」で始まる四誓偈の文章が出てきました.大本山増上寺から四誓偈の写経用お手本がダウンロードできるので,すでにそれを使っていました.あらかじめ経文を見たことがあるので,同じ四誓偈だとばかり思っていました.しかし,少しお経の文字が違います.浄土宗の増上寺の四誓偈には,「誓不成正覺」とありますが,曹魏訳の仏説無量寿経の写経本では,「誓不成等覺」となっています.ここは,宝蔵菩薩が阿弥陀如来になるときの誓願の条件を言っているのですが,びっくりしました.お経はみな同じと思っていましたが,いろいろあるのだとわかりました.また,浄土宗の四誓偈写経のお手本では,「廣濟衆厄難」なのに,無量寿経では「明濟衆厄難」となっています.ほかにも,いくつかの違いがありました.今まで,考えたこともない世界が,定年して2年後に広がってきたような気がします.